吉本歯科医院では、骨が薄い、厚みがない患者さまに対する数々の難症例の実績がございます。
総合病院、大学病院からのご紹介の患者さまが多く、四国各地からインプラント治療にお越しになられております。
ご相談にお越しになる患者さんの中には、「骨が薄くてインプラント治療は無理だと言われました」とおっしゃる方がいらっしゃいます。
それは合わない入れ歯を長く使っていたり、歯槽膿漏が進行したりすると、骨は痩せ細ってしまうので、そのことが原因です。
インプラント治療は歯を支える骨に埋入するものです。
骨が厚く、丈夫であるに越したことはありません。
しかし、日本人は西洋人と比べ総じて「骨は薄く、あまり丈夫ではない」という性質があります。
通常のインプラントであれば、骨を作る手術を行ったりして骨を再生してからインプラントを埋める、ということができます。
ただ、骨を再生するには一年か、それ以上お待ちいただく必要があります。それは骨を作る場所にもよりますが、3ケ月から1年以上もかかることもあります。
そして骨が出来たところで、インプラントを埋める手術をすることができるのです。
手術そのものも非常に大変で、患者さまのお体にも負担がかかってしまいます。
しかし、オールオンフォーインプラントは、インプラントの位置や角度を綿密に計算した上で、できるだけ骨質がよく、骨の厚みのあるところに埋めるため、骨移植や骨増生をなるべくせずに済むようになりました。
顎の骨は、前歯に近い部分の骨が硬く、奥歯の部分は柔らかいという性質があります。
インプラントは硬い骨に埋めるほうがしっかりと骨と結合します。
これまでのインプラント治療は、インプラントをまっすぐに埋めていましたが、ワンデイインプラントは骨の硬い部分に、斜めに埋めます。
同じ骨の量でも、斜めに埋めればそれだけ量を確保することが可能です。
またどうしても骨増生が必要な場合でも、大掛かりなものではなく、インプラント手術と同時に行う程度の処置ですみます。
さて、実際に吉本歯科医院での症例をご紹介します。
こちらの画像をご覧下さい。
この患者さまは、長年合わない入れ歯を使い続けたことが原因で下顎の骨が大変薄くなってしまっています。
同年代の方の顎の骨の厚みから考えると約3分の1の厚みです。
このような患者さまの場合、通常の歯科医院では、おそらく「インプラントは無理」という診断を下されることがほとんどです。
また、大学病院でもお断りされるケースも少なくありません。
さらにこの患者さまの下顎の状態を3D立体構築画像で見た状態です。
吉本歯科医院でインプラント治療を行う患者さまの顎の状態は、CT画像だけでなく、ここまで立体化されたものが手術前には手元にあり、シミュレーションを行ってから、実際の手術に入るような流れをとっております。
さて、この写真、黄色くうにょうにょとしているのが神経です。
本来骨の厚みがある患者さまの場合は神経の黄色い部分は骨の中に隠れているため3D立体画像で真上から見た場合かくれて見えません。
この方の場合、骨が神経の出口(オトガイ孔)まで磨り減ったためにこのように写ります。
この神経は、ちょっと難しいんですが、下歯槽管(かしそうかん)といい神経、血管が入っているトンネルのような管です。
オトガイ孔はその出口です。
左右片側の下唇および、オトガイ孔の皮膚の知覚を司る神経です。
もし手術であやまってこの神経を損傷すると、下唇およびオトガイ部が麻酔がかかったようにしびれてしまいます。
インプラント手術をしたあと、「顔がしびれだした」といった症状はこの重要な神経に傷をつけてしまったことによって起こります。
この中で、インプラントにおいて執刀する歯科医師が最も留意しなくてはならないのが下歯槽管神経との距離なのです。
インプラント体で下顎骨の中を走る神経やオトガイ孔から出た神経を傷つける可能性があるため手術の前には必ずCT撮影をし、適正な長さのインプラント体の選択が必要となります。
従来のインプラント手術ではパノラマレントゲンを参考にして手術をしますが、なんといってもそれは平面図ですので、立体的に把握することは不可能です。
当然間違いが起こります。
私はよくこんなお話を患者さまにします。
あなたご自身が胃がんで主治医から説明を受けていると、想像して下さい。
医師A「私は名医なので、レントゲン一枚で手術は大丈夫です。3次元で把握できなくても、開腹後の勝負で大丈夫です。」
医師B「私は名医です。しかし、あなたの安全と安心のためCT撮影をし、検査費用はかかりますが、精度が高く安全に手術に望みます。それ程重要なことなのです」
あなたはどちらの医師に命をかけた手術を依頼するでしょうか?
吉本歯科医院では、インプラント治療の前に必ず、血液検査、心電図検査、CT検査そしてCTデータ3D立体構築画像変換検査を受けて頂きます。
CT撮影だけでは不十分な部分をこの3D立体構築で把握します。
それはレントゲン写真だけでは絶対にわからない、3次元の患者さまのお口の様子が見えるからです。
私は、インプラント治療をはじめて以来、この工程を抜いて治療を行ったことはありません。
しかし、まだ日本では普通に、歯科医院でこのパノラマレントゲンだけでインプラント治療に臨む先生も多くいらっしゃいます。おそらく8割くらいはそうでしょう。
今後、インプラントによる医療事故はさらに増えると予想されます。
たんに、インプラントが駄目になった、折れた、はずれた、ということだけでなくインプラント手術によって神経が麻痺した、などといったことまで当然起こってくることでしょう。
それらすべては、執刀する歯科医師の技術の程度の問題、以前に
「患者さまの安全のためにやるべき工程をとっているかどうか」にかかっている、と私は思います。
吉本歯科医院でのインプラント手術は、通常の歯科医院が提示している価格よりも高いと感じられると思います。
しかし、「想定される危険性の排除」を費用でカバーするといった吉本歯科医院の考え方をきちんとご理解される方が増えてこられた、ということは私にとってもとても嬉しいことでもあります。
私の診療理念は
「私自身や私の家族、吉本歯科医院のスタッフにできる治療かどうか」
があらゆる治療の基本にあります。
インプラント治療においてのCT撮影、画像解析、歯科麻酔医師による静脈鎮静麻酔、メーカーの基準など、絶対にはぶけない工程です。
たしかにそこをひとつひとつはぶいていくことにより費用は安くなります。
しかし、長い人生を考えた時、トータルの費用は決して安くはありません。
どこかの工程を省くことにより必ず故障が出てくるからです。
故障した時、どうしましょう?
やりかえたらいいでしょうか?
いいえ、やりかえることはできません。
一度植え込んだインプラントを外す時、その支えている骨を大きく削り取ってはずさなくてはなりません。
ただでさえ骨が少ないところをさらに骨を削らなくてはいけなくなってしまうのです。
インプラントをお考えの方は、10年後、20年後のことを見据えて治療をご検討されることを私はおすすめしております。
骨が薄くてインプラントができないと、歯科医院で言われた方、または難症例のためインプラントができないと言われた方、まずはご相談下さい。
ここでさらに、吉本歯科医院での実際の症例をご紹介します。
骨の幅と高さがない場所にインプラントを埋入した症例です。
インプラントを入れる時にもっとも重要なのが「骨」です。
「厚みと骨の高さ」これが充分だとインプラント手術は簡単です。
高さとは骨と神経血管までの距離とお考え下さい。
距離が近いほどインプラント手術時に神経血管を傷つけやすいのです。
つまり骨の高さがなく幅が薄い場合はインプラントの埋入が厳しいということがあります。
インプラントを希望する患者様の中には、一般的な歯科医院での通常の手術では対応できないケースが増加しているように思います。
吉本歯科医院には他の医院さんで「骨がないからインプラントはできないと言われた」という患者さんが多くいらっしゃいます。
患者さんの中には、インプラント手術はどこの歯科医院でも同じ、と思っている方が本当に多いんだなとつくづく感じます。
実際は歯科医院によって全く違います。
さて、では、骨がないとなぜインプラント手術が大変なのでしょうか。
ご説明させて頂きますね。
例えば縦・横・高さに十分な厚みのある太い板に釘を打つと、どうでしょう?
すんなり釘は入っていきますね。
でも細く厚みのない板に釘を打つと、どうなりますでしょうか?
釘は折れないが、板が割れますよね。
インプラント手術でいうと、インプラントを入れる「骨」は「板」で、インプラントは「釘」です。
薄い骨にインプラントを無理やり入れると骨は割れてしまいます。
術中に自家骨が割れたら、人工骨を入れます。
しかし人工骨は作られた骨です。
自分の骨のように強く硬くはありません。
そこで薄い骨にでもインプラントを入れるという手法が「リッジエキスパンド」という手法です。
リッジとは、狭窄。
エキスパンドとは、広げるという意味です。
つまり「細い骨を広げてインプラントを埋入する」ということです。
ただこの手術は非常に難しくインプラントをしているドクターなら誰でもできるということではありません。
相当の技術力を持ち得ていないと手術は成功しないと思われます。
下の写真をご覧下さい。(写真1)
この写真は、先日当院でのインプラント治療を行った50代女性の口腔内写真です。左の黄色い部分で囲っている部分が骨ですが、骨の幅は十分にあります。
次の写真をご覧下さい。(写真2)
同じく当院でインプラント手術をされた50代女性の口腔内写真です。
3本の歯を失い、その部分をインプラント埋入された患者さまです。
右側の黄色く囲っている部分が骨です。
先ほどの写真1の方に比べると骨幅が半分以下の厚みしかありません。
骨の幅に十分に厚みがある方のインプラント手術は、それほど困難ではないはずです。つまり6ミリの木の棒に4ミリの釘を入れることは可能です。
しかし、このように骨が非常に薄く、骨量が少ない方の手術は、いわゆる「難症例」といい、執刀するドクターの技術の高さによって成功するかどうかが決定すると言われている症例です。
つまり2ミリの木の棒に4ミリの釘を入れることは単純に考えれば棒が折れるので、不可能ということです。
こういった難症例の不可能を可能にするインプラント手術をどれだけ経験しているかで、ドクターの腕は上がり、さまざまなケースに対応できる技を身につけていくわけです。
インプラント手術はどこも同じというわけではない、という意味はこのあたりにあります。
さて、では、このような骨が非常に薄く幅も少なく、骨の高さもない、という患者さまに対して当院の院長はどのようなインプラント手術を行っていくのか、ご説明してまいりましょう。
今回は直径4ミリ、長さ8.5ミリというとても短いインプラントを使用しました。インプラント手術後にレントゲンを撮影して神経ギリギリに入っているのが確認できています
1ミリの骨も無駄に削ることはできません。
削ったのは、最初の溝部分だけでした。骨を削らず(ドリリングせず)にインプラントを埋入する治療法です。
この写真は歯ぐきを開いて骨が見えているところです。
骨に縦に亀裂のようにみえるのが形成したところです。
円盤のような形をしている「ダイヤモンドディスク」という器具を使用します。
これはピザを切るときに使う道具に形が似ています。
骨はピザのように柔らかくはないのでエンジンを使用して切るのでスピードがあります。
数ミリでもずれたら骨が割れてしまいますので相当の技術を要します。
この写真は骨を圧し拡げる器具を入れているところです。
細いサイズから順番に使用していきます。
合計6本の大きさがあります。
非常に細かく時間のかかる作業です。慎重に慎重にゆっくりやらないと骨が折れてしまいます。
形は日曜大工などで使うネジに似ています。
サイズを順番に使っていき徐々に骨を圧縮しながら押しひろげインプラントが埋入できる緻密な骨を形成します。
薄い骨を割ることなく埋入できましたので人工骨を入れることもなく自分の固い骨がインプラントの周りにある状態で初期固定が安定したインプラントの埋入ができました。
初期固定とは、インプラントを埋入した時、インプラントをねじっても回らない状態のことです。細かった溝が拡がっているのが確認できます。
以前は、このような骨が薄い場合の手術では「骨ノミとマレット」という器具を使用していました。
「ノミとトンカチ」のイメージです。
口腔内は頭に近いので「ゴンゴンゴン」とかなり頭に響く感じがします。
痛くなくても、その響く音に患者さんはびっくりしますし不快な感じをもちます。
なるべく患者さんに不快な思いをさせない、尚且つ、骨に必要以上のダメージを与えないために手術で使用するのが「スプリットコントロール」という道具があります。
見た目はただのネジなのですが、とても優れものです。
吉本歯科医院では、このような「骨が薄いインプラントの難症例」に対しても、さまざまな技術、そして武器(道具)を使いこなし、多くの難症例を成功させています。
骨が薄くてインプラントができないと、歯科医院で言われた方、または難症例のためインプラントができないと言われた方、まずはご相談下さい。
吉本歯科医院では、充実した診療を行うために完全予約制とさせて頂いております。
お手数ではございますが事前にメールまたはお電話でのご予約をお願い致します。
吉本歯科医院
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